退職理由と志望動機
最も大切なことは一貫性
退職理由と志望動機を聞かれる際に、 最も重要なことは話の一貫性です。
通常、転職活動においては、過去の志望動機を全て聞かれます。
1社目の会社の入社動機
1社目の会社の退職理由
2社目の会社の入社動機
2社目の会社の退職理由
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このすべてのストーリーに一貫性があればあるほど、 面接での印象は良くなります。
(悪い例)
- 1社目の会社の入社動機:地域社会に貢献してかったため
- 1社目の会社の退職理由:給与が低かったため
- 2社目の会社の入社動機:手に職をつけたいと思ったため
- 2社目の会社の退職理由:商品に興味が持てなかったため
- 今回の入社動機:営業経験が活かせると思ったため
この例には、一貫性がありません。
1社目の動機だったはずの地域社会への貢献。 2社目の職探しのときには、すでにどこかへ消えてしまいました。 そして、2社目では手に職をつけたかったはずなのに、 商品に興味が持てないと辞めてしまい、 手に職をつけたかった思いはどうなってしまったのかよくわかりません。
このように一貫性がない志望動機と退職理由は、 面接不合格の大きな要因となります。
「この人は、入社してもまた辞めてしまいそうだ」
「不満が多くて、我慢が足りなさそうな人だ」
「はたらくことに真剣になれない人なのかもしれない」
このような不安が採用担当者の頭をよぎるからです。
また、この例には他にもたくさんの悪い材料が揃っていますので、 このページの後半でその内容も解説していきます。
一貫性の作り方
一貫性のあるストーリーの作り方のポイントは、 まず、それぞれの志望動機と退職理由をバラバラに考えないことです。
具体的なステップとしては、はじめに、 自分の中のストーリーを、過去、現在、未来の軸で整理し直します。
もともと何がやりたかったのか?
将来どうなっていきたいと思っているのか?
現在は何が不満なのか?
これが自分の中での大きな「幹(みき)」です。
そして、その後に、自分の過去の就職や転職の状況を当てはめて行きます。
さきほどの例で考えてみましょう。
この方の幹は、以下のようだったとします。
- もともとやりたかったこと:地域社会の経済を活性化したい
- 将来やりたいこと:地域社会の経営者に役立つサービスを提供したい
- 現在は何が不満なのか:地域に真の役に立つサービスに携われていない
すると、過去の退職理由と志望動機を以下のように再編成できます。
- 1社目の会社の入社動機:地域社会に貢献してかったため
- 1社目の会社の退職理由:もっと社外に人と接する機会の多い仕事がしたかったため
- 2社目の会社の入社動機:地域の経営者と接する機会を持てる仕事であったため
- 2社目の会社の退職理由:地域の経営者の役に立つサービスだと思えなかったため
- 今回の入社動機:地域の経営者に役立つサービスだと感じたため
この例では、地域経済の役に立つという大きな軸があります。 一貫性のあるストーリーからは、採用担当者にとって、 「入社後、自分自身で頑張って業務をしてくれそうだ!」という 期待と安心感があります。
不満を前向きに伝える
退職理由を伝える際に注意したい点は、
「会社が○○してくれない」
「上司が○○してくれない」
のように、人や会社に対する不満をそのまま伝えることです。
このような不満をそのまま言われてしまうと、 採用担当者は、 「人のせいにばかりいて、自分からは何も頑張ろうとしない人」 という印象を強くします。
不満を伝える際には、 不満を前向きな言葉に置き換えます。
会社が○○してくれない → ○○できる会社で働きたい
上司が○○してくれない → ○○な上司の下で働きたい
こうすることで、同じ内容を言っていたとしても、 一機に伝わり方がよくなります。